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『ワイン好きのためのコルシカ島』完全ガイド

『ワイン好きのためのコルシカ島』 完全ガイド

コルス、コルシカの呼び方の違いから、歴史・気候・ワイン法まで。島の銘産品「ワイン」からみたコルシカ島のガイドです。ワインを知れば島のことがより深く理解できますので、観光旅行される方にも事前情報に是非お読みください。

島の正しい呼び方

言語による違いですので、どの呼び方も正しいです。
フランス語ではCorse、コルス
イタリア語ではCorsica、コルシカ
現地の言葉ではCorsica、コルシガ

このサイトではコルシカのことをフランスのワイン産地として扱いますので以下は『コルス』と表記します。

気候について

コルス島はブドウの生育に必要な日照が豊富です。年間2900時間弱であり、フランスの中では随一。地中海性の気候であり夏は暑く乾燥、冬は多雨です。中部の最大都市アジャクシオで平均最低気温3.9℃(1月)~平均最高気温27.7℃(8月)。島の北側の方が高くなります。
島の周囲を囲む海は日較差(一日の最高気温と最低気温の差)を縮める役割を果たします。昼間に熱を吸収し、夜間に放出する効果があるからです。 コルス島でのブドウ栽培では『風』が最も重要な要素です。代表的な風は以下の通り。
①フランスのローヌ渓谷から吹くミストラル(Mistral; マッシフサントラル※フランス中南部の山地とアルプスの間から吹く)
②北からの冷たいトラモンタン(Tramontane; massif centralとピレネーの間から吹く)
③サハラから吹く暖かいシロッコ(Sirocco)

地理

フランスよりもイタリアに近いため、歴史的にはイタリアとのつながりが深い島です。

地形

平均海抜586m、2000mを越えるピークが20以上と、非常に山がちです。

コルス島ワインの歴史

現在コルスはフランス領の島ですが文化的にはイタリアの影響が色濃いです。それは島が18世紀までジェノバ領であったためです。1768年、コルスの独立運動を抑えきれなくなったジェノバは、兵士を派兵してもらう代わりとして、統治権を一定期間フランスに移譲する条約を結びました。約一年間の戦いののち、フランス軍によりコルスが沈静化すると島は完全にフランスの統治となりました。

通常はイタリアの土着ブドウ品種として扱われるサンジョヴェーゼがこの島では『ニエルッキオ』と呼ばれ、現在ブドウ栽培面積全体の35%(2380ha)を占める最大品種となっています。このニエルッキオは独立運動以前にジェノバから持ち込まれたと言われ、島で独自の進化を遂げました。

1960年代に(フランス領から)独立したアルジェリアからの撤退者が、フランス政府の助成金もあってこぞってコルス島に移り住み、ブドウ畑を拡大しました。1976年にコルスの畑は量産用のブドウで4倍に膨れ上がりましたが、あくまでも「量産用」であり品質は伴いませんでした(栽培面積30,000ha)。1980年代以降に品質改良が行われ、A.O.C.規定も厳しくなっていきました(現在の栽培面積は6,000ha)。

ブドウ栽培

ブドウ樹は海抜300メートル以上の高台に植えられています。伝統的にゴブレ式(株仕立て。ブドウ棚を使わず上部をまとめ上げる方式)が主流で、機械化に伴いコルドンやシングル・ギュイヨなどの仕立ても増えました。風が非常に強いため病気の心配はほとんどありませんが、leafhopper(昆虫の一種で和名はヨコバイ)による感染には注意が必要です。また、灌漑は禁止されています。

土壌

ここからはワイン上級者向けの内容になります。コルスの土壌は場所によって非常に多彩です。西(アジャクシオ)側は花崗岩が中心、最北端のコルス岬はシスト土壌、そのすぐ南に位置するパトリモニオでは粘土石灰が中心、東側は堆積土壌、泥灰土が中心となります。

ワイン法における主要アペラシオン(産地呼称)

■パトリモニオA.O.C.(1968)
ワイナリー『クロ・シニャドール』がある産地
北端の岬が突き出たエリアの付け根部分にあたる。コルス初のA.O.C.として誕生(The Oxford~による。文末参照。フランスAOCワイン辞典では「1976年認定のヴァン・ド・コルス・パトリモニオから1984年に独立してAOCクリュに昇格」とある)。 410ha、33のドメーヌ(生産者)が存在します。赤:ニエルッキオ90%以上
ニエルッキオ(サンジョヴェーゼ)・・・パトリモニオの粘土石灰土壌に合う。強い色調と骨格のあるタンニン、バランスの取れた酸。 2000年にパトリモニオのA.O.C.が改定し、90%以上ニエルッキオの使用が規定となっています。

■アジャクシオA.O.C. (1984)
260ha、14のドメーヌが存在 島の西側、ナポレオン生誕の地としても知られるコルス島最大の町アジャクシオを中心としたアペラシオン。土壌は花崗岩。 赤・ロゼ:主要品種(60%以上)はスキアカレロ(単独40%以上)、バルバロッサ、ニエルッキオ、ヴェルメンティーノ。補助品種(40%以内)としてカリニャン(単独15%以内)、グルナッシュ、サンソー。 白:ヴェルメンティーノ(80%以上)、ユニ・ブラン。 スキアカレロの栽培面積は1020haと広い。スパイシーでクリスプ、色は淡いがアルコール度数の高い品種であり、アジャクシオの花崗岩土壌で成功しています。

■ヴァン・ド・コルスA.O.C. (1976)
パトリモニオを除くほぼ全域で認められている広域A.O.C.。1603ha、17のドメーヌと4社の協同組合。 赤・ロゼ:ニエルッキオ、スキアカレロ、グルナッシュで50%以上を占めてなければなりません。 白:ヴェルメンティーノ75%以上

■ヴァン・ド・コルス(+地区名)A.O.C. (1976)
「ヴァン・ド・コルス」の後に地区名をつけることが認められている5つのアペラシオンがあります。Coteaux du Cap Corse、Calvi(カルヴィ)、Figari(フィガリ)、Porto Vecchio(ポルト・ヴェッキオ)、Sartene(サルテーネ)

■ミュスカ・デュ・カップ・コルスA.O.C. (1997)
ミュスカ・ア・プティ・グラン・ブラン種100%で造られる、ヴァン・ドゥー・ナチュレル。 コルス島北端の岬に位置し、わずか93haで37のドメーヌが存在。 


参考資料
1) フランスAOCワイン事典 (三省堂) 2) The Oxford Companion to Wine 4th Edition(Jancis Robinson) 3) ワールド・アトラス・オブ・ワイン(ヒュー・ジョンソン)
記事作成2017年12月

コルスのワイナリー

『クロ・シニャドール』の紹介ページへはこちらから

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