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株式会社ヴィラデストワイナリー

Villa d'est Gardenfarm and Winery

東御市を日本屈指のワイン産地に ~不屈の挑戦~

エッセイスト・画家として活躍していた玉村豊男氏が東御(とうみ)に移住してきたのは1991年。都会の喧噪から離れ、野菜やハーブを栽培しながら生活していましたが、ワイン造りの情熱が開眼してブドウ栽培にのめり込めます。当時は周辺にワイナリー建設計画があったため自身はブドウ園で栽培に徹するつもりでしたが、やがて建設計画は中止になってしまいました。収穫するブドウもワインを造る施設がなければ意味がありません。そこで自らワイナリーを造り、東御でワイン造りに挑戦しよう!と持ちかけたのが現社長で当時、酒造に関わっていた若き小西氏でした。ブドウ栽培もワイン造りも経験の少ない両氏でしたが、メルシャンの工場長で現代日本ワインの父と称される「麻井宇介氏」に教えを受け、栽培管理やワイン醸造の技術を習得。農地面積が狭く機械化が難しい日本の農業において、ドメーヌ(自社畑ブドウのみで醸造)を貫き、現在では8品種をも栽培管理する畑を保有するに至りました。現在では兄弟ワイナリーの「アルカン・ヴィーニュ」を立ち上げ、ワインを造る傍らで、未来の醸造家・栽培家の育成に力を入れています。玉村氏・小西氏の元で学び、独立した生産者は40名に及びます。現在の日本のワインシーンを牽引する、それがヴィラデストワイナリーです。

畑を開墾するオーナー玉村豊男 氏 畑を開墾するオーナー玉村豊男 氏

日本の一大産地、長野県においてドメーヌスタイルのパイオニア

ワイナリーオーナーの玉村豊男氏が1992年に栽培を開始。2003年のワイナリー開業以来、徐々に畑を拡大し、2020年春の植付けによって、約12ヘクタールの広さになりました。手入れの行き届いた畑で丁寧に育てたブドウから生まれるヴィラデストのワインは、日本ワインコンクールの金賞・最優秀カテゴリー賞をはじめとする数々の栄誉に輝き、2008年の北海道洞爺湖、2016年の伊勢志摩、2019年の大阪での各サミットで提供されるなど、日本を代表するプレミアムワインと評価されるようになりました。

風土を反映した、世界に発信できるワイン造りを目指す

よく手をかけて育てられたブドウを、丁寧に醸すことで、この地のテロワール(土地の個性)を反映した、エレガントでクリーン、且つ凝縮感のあるワインが生み出されます。美しいヴィラデストの風景が目に浮かぶような、上質で世界品質のワイン。そのために最新の情報を学び、新しい技術に挑戦しながら、温故知新の精神を大切にしています。

仕込みの様子。ブドウの除梗作業 仕込みの様子。ブドウの除梗作業

日本ワインをリードする栽培・醸造家!

滋賀県出身。ワイナリーのオーナーである、エッセイスト・画家の玉村豊男氏とともに、2003年に長野県東御市初のワイナリーとなるヴィラデストワイナリーを立ち上げた。兄弟ワイナリーのアルカンヴィーニュでは、栽培醸造経営講座「千曲川ワインアカデミー」を開講。多くの卒業生がワイン用ブドウ農家として就農し、自身のワイン造りに励んでいます。

代表取締役社長兼栽培醸造責任者 小西 超(とおる)氏 代表取締役社長兼栽培醸造責任者 小西 超(とおる)氏

長野県・東御市

千曲川ワインバレーは全国でも有数の雨の少ないエリアで、南向きの斜面が多く日当たりが良好です。ヴィラデストは標高約850mに位置するため、昼夜の寒暖差が大きく凝縮感や色づきのよい果実を得ることができるなど、ブドウ栽培に適した条件が揃っています。この恵まれた気候条件のもと、適期に適した作業を行うことを心掛け、地道に真面目に畑仕事に取り組んでいます。一部の畑では、石灰硫黄合剤とボルドー液以外の農薬を使用しない、極めて有機に近い栽培に取り組んでいます。

自社で栽培されるブドウ 自社で栽培されるブドウ

テロワール(土地の個性)を反映するワイン造り

世界に発信できる高品質なワインを造るべく着目したのが、東御市の安定した気候と土壌の性質です。

とくにブドウの生育期間にあたる4月~10月の気候がブドウの品質に大きく影響します。ブドウの生育期間に雨が多い日本の気候は一般的にワイン用ブドウ栽培に不向きですが、東御市は他の産地と比べて降水量が少なく、梅雨の影響を大きく受けないため安定した収量を確保することができます。

標高の高さから昼夜の寒暖差が大きく糖度が上がり、火山性粘土の土壌で、豊富なミネラルを持つことができます。栽培に適した環境下で育ったブドウを醸造することで、クリーンなスタイルを実現しています。

上田盆地を一望できる畑からの景色 上田盆地を一望できる畑からの景色

基本に沿いながら実験的なワイン造りも

ヴィラデストワイナリーのワイン造りは基本に忠実です。

「基礎をしっかりやれるようになってから、色々な醸造法を試していくべき」と考える小西氏はオフ・フレーヴァ―を感じることが少ないクリーンなワイン造りを行っています。

基礎を踏まえた醸造の信念とともに野生酵母の使用、全房醗酵や無濾過での瓶詰めなど品質の向上への情熱をもやします。

ワイナリーに飾られる玉村氏の絵画 ワイナリーに飾られる玉村氏の絵画

2019年 / 9月の秋雨が少ないグッドヴィンテージ

夏は雨がちでしたが、収穫前の9月に好天に恵まれ、昼夜の寒暖差が大きい、絶好の気象条件が続きました。そのため糖度が充分に上がり、かつ酸味もしっかり保持された、すばらしいブドウを収穫できました。

2018年 / 適正な熟度で収穫されたヴィンテージ

梅雨から夏にかけての雨量は少なかった一方、9月中旬から10月上旬までは雨がちとなり、毎週のように台風の影響を受けて豪雨になりました。それでも、8月までの猛暑によって既に果実の熟度はあがり、病気を免れた果実は糖度、酸度ともに適度に熟し、良質なブドウとなりました。