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勝沼醸造株式会社

Katsunuma Jozo

甲州に特化し、甲州のテロワールを追究する

1937年創業、甲州種ワインに特化し、世界を見据える老舗ワイナリー

1937年創業以来、勝沼のワイン産業振興に尽力してきた勝沼醸造。

1990年頃から高品質なワイン造りに注力し始め、2003年にはフランスのワインコンクール、「ヴィナリーインターナショナル」で銀賞を受賞するなど、評価を高めてきた実力派ワイナリー。

現在では日本古来のワイン用ブドウ品種である「甲州」に特化し、勝沼のテロワールを追及する造り手として日本国内のみならず世界的にも高い注目を集めています。

趣のあるワイナリー 趣のあるワイナリー

「土地」が、そして「人」が写るワインを造りたい

勝沼醸造株式会社・代表取締役を務める有賀雄二氏。

幼少のころより、ワイン造りに親しんで育った有賀氏は、東京農業大学農学部醸造学科を卒業するとすぐに勝沼醸造に入社します。

その後、日本古来のワイン用ブドウ品種である甲州に特化することを決め、「土地」・「人」が写るワイン造りを実践。

日経ビジネスが選ぶ、「次代を創る100人」に選出されるなど、その功績は高い注目を集めています。

甲州の次代を創る有賀氏 甲州の次代を創る有賀氏

フランス・ブルゴーニュ地方での経験を甲州に注ぐ若き実力派醸造家

2007年に勝沼醸造入社、その後単身渡仏しブルゴーニュの地にて3年間研鑽を積みます。2012年に日本に戻り勝沼醸造の醸造家に赴任、ワインの品質向上に大きく貢献。

ブドウ本来の味わいをワインに表現するため「余計なことはしたくない」と静かに語る裕剛氏、ブルゴーニュで得た感性を甲州に注ぎこむ若き醸造家です。

醸造家:有賀 裕剛(ヒロタカ)氏 醸造家:有賀 裕剛(ヒロタカ)氏

市場を知り、甲州を知り、勝沼醸造を熟知したベテラン醸造家

東京農業大学醸造学科で学んだ後、飲料メーカーの営業職を経て1996年勝沼醸造に入社。
営業時に培った市場性と長年に渡り勝沼醸造のワイン造りを担ってきた経験を併せ持つ勝沼醸造を支える醸造家です。

醸造家:築城 久幸氏 醸造家:築城 久幸氏

甲州の産地、山梨県・勝沼町

甲州市勝沼町は山梨県においてはほぼ中央、甲府盆地においては東部に位置し、内陸で盆地特有の気候に恵まれた日照時間が長い土地。勝沼町東部から南部にかけて天目・笹子・御坂といった山脈が連なり、西北部には日川をはじめとした複数の河川によって形成された扇状地が複合して存在しています。

このように複合して存在している扇状地が、勝沼に複雑なテロワールをもたらしていると考えられます。

土壌は火山からの灰や花崗閃緑岩、河川の堆積岩から形成されており、水はけが良く深い根を張るための通気性が良いなど、土壌条件としてもブドウ栽培に適した産地といえます。また湿気が多い日本としては降水量が少なく、昼と夜の気温の落差も大きいためブドウ産地として適しています。

 

甲府盆地 甲府盆地

それぞれに特徴豊かな「祝」・「大和」・「下岩崎」

「祝(いわい)」…

火山灰質土壌。甲府盆地の扇状地が広がっていく部分の東側に位置する下岩崎・上岩崎・藤井に広がるのが「祝」地区。主に上岩崎を中心とした区画でブドウが造られています。標高は400m前後。黄色がかった富士山の火山灰、そして栄養分に貧しい土で形成されています。6人の農家で栽培されています。

柑橘系のフルーツよりも、白桃などの糖度が高いフルーツの香りが特徴的。

口の中にほのかな苦味を感じ、これが和食の旨味とマッチする要素といえます。

 

 

「下岩崎(しもいわさき)」…

勝沼醸造が本社を構える勝沼町下岩崎。以前のワイン名となっていた金山を含む一帯。

黄色がかった火山灰質土壌で形成されており、標高は350mほど。深い土壌は粘土質で砂壌土をはさんだような地層となっている。

果皮が厚く、ゆっくり成熟するブドウが収穫できるため、力強い果実味が特徴的です。

だからこそ樽熟成に向き、味はパワフルでしっかりとした酸味も楽しめます。ヴァニラ、バター、キャラメルなどの力強い香り。

ミネラルが豊富で、1~3年落ちのブルゴーニュ樽を使用しています。

果実味が力強く、良いバランスを保ったワイン。リンゴ系の果実味を強く感じ、余韻が長く、ダシとの相性が素晴らしいです。おすすめはお寿司とのマリアージュ。

世界を舞台にしたワイン造り

たとえ1樽でも最高の物を造りたい、と語る有賀社長。その言葉通り樽熟成甲州を勝沼で初めて発売、シャトー・パプ・クレマンと共同でワイン造りを行う、勝沼にテロワールの概念を持ち込む、など常に日本ワインの先端に立ち、世界を見越したワイン造りを行ってきました。「世界一高いワイン製造コストを肯定」し、その価格以上の価値、驚きや感動を与えるワイン、人の心を打つワインを信念に日々ワイン造りを行っています。

 

甲州種の搾り方にこだわる

白ワインを造る際、一般的には搾汁時に圧力をかけずに流れ出てくる「フリーランジュース」が上質で種や皮からの渋み・苦みも出なくて良いと言われています。しかし勝沼醸造では甲州種についてはそうは考えていません。ブドウの実が大きく水分が多い甲州種は搾汁率が低いと逆に果汁が水っぽくなってしまいます。さらに、皮と実の間の部分にうまみが詰まっているので、ある程度しっかり搾った方がそのうまみを取り出せる、と考えています。また、しっかり搾った際に出てくる苦みについても、甲州種はもともと苦み成分を多く持つ品種であるため、その特徴を除いてしまうよりも苦みを生かしてワインを造ることが甲州の本来の姿を表現することに繋がると語ります。

 

搾る際はブドウをとても丁寧にゆっくりと時間をかけて搾ります。搾りたての果汁をすくってみると驚くほどクリアで透き通っているのがその証拠。ストレスのかかっていない綺麗な果汁からワインを産みだしています。

搾りたての甲州種の果汁 搾りたての甲州種の果汁

2016年 / 暑い夏から収穫前の長雨、真価を試されるヴィンテージ

4月から6月の降水量は例年より少なく、特に梅雨時期の降水量は例年の半分以下でした。さらに8月に入ると日中は39℃の猛暑日が続き、夜には気温がしっかりと下がる理想的な天候。湿度も適度に保たれており良いブドウが出来る条件がそろっていました。しかし収穫期の9月は長雨に降られてしまい、結果として難しい年となりました。勝沼醸造では可能な限り雨の前に収穫を行い、かつ状態の良いブドウを選定することで収穫量は減ったが品質の高いワインを造ることが出来ました。天候によるリスクの大きさを改めて実感したヴィンテージでした。(勝沼醸造様コメントより)




2015年 / 美しい酸が表現されたヴィンテージ

8月中旬から9月上旬までの半月間は晴れる日が少なく日照時間が不足したヴィンテージであり、その後収穫日までは日照時間に恵まれたがブドウによっては糖度が満足に上がりませんでした。例年より酸のシャープさが綺麗に残ったヴィンテージです。(勝沼醸造様コメントより)



2014年 / 品質・収穫量ともに安定したヴィンテージ

2014年は2月に、勝沼の2月としては観測史上最高となる異常な大雪が降りました。比較的サラサラとした軽い雪だった為、露地ブドウの施設、ブドウの樹への被害はほとんどありませんでした。5月から梅雨入り前までは晴天の日が多くほぼ順調に生育は進みました。6月からの降水量、日照時間はほぼ平年並み、梅雨明けは平年並みの7月下旬頃となりました。8月は気温が低めで日照量もやや少なめと、若干の不安定感はありましたが、9月の収穫期には天候が落ち着き良い状態の時に収穫を行うことができました。収穫量も平年並みととても安定したヴィンテージです。(勝沼醸造様コメントより)

 

 

2013年 / 品質・収穫量ともに平年を大きく上回るヴィンテージ

50年に一度の世紀のヴィンテージと謳われた2012年。その翌年となった2013年は開花から生育期を通して雨量が少なく、病害の少ない年でした。夏期は暑い時期がありましたが、その後収穫までは良好な天候が続きました。心配された前年の大豊作の影響も無く、品質・収穫量ともに平年を大きく上回る出来となりました。(勝沼醸造様コメントより)

 

 

2012年 / 50年に1度の特別なヴィンテージ

恵まれた天候により、ブドウの質、そして収穫量ともに50年に一度の特別なヴィンテージとなりました。(勝沼醸造様コメントより)