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ハンガリー
ハンガリー トカイ

シャトー・デレスラ

Chateau Dereszla

名門ドラン家により見事復活を遂げたワイナリー

■ワイナリーの歴史はハンガリーの歴史そのもの

トカイ地方におけるシャトー・デレスラの歴史はあまりにも古く、遡ればハンガリーの歴史そのものを振り返ることができます。最初に記録に登場するのは15世紀初頭。ハンガリー国王ジグモンドへ、農民から税金として納められたワインリストにその名が記されています。15世紀半ばワイナリーは国王の所有となり、その後オーストリア帝国のハプスブルク家に所有権が移ります。その後は19世紀の独立戦争まで、何度かハンガリーの上級貴族の手を経ることとなりました。

 

■名門ドラン家により復活

共産時代に品質が低下し、民主化後、完全に見捨てられていたワイナリーのポテンシャルを見抜き復活させたのが、かつてシャンパーニュでパイパー・エドシックを率いた名門ドラン家。エドシックを成功に導いた後、目立った動きを控えていたドラン家が、2005年、新たなプロジェクトとしてデレスラを選びました。品質の向上と効率化を目指して、5か所に分かれていたセラーを一か所に集め、最新技術を備えた醸造設備を導入。2年の歳月をかけて現在のセラーを完成させました。ワイナリーの技術向上は、2008年以降現在までEUとハンガリーの共同プロジェクトの一環としても継続されています。

 

 

15世紀当時の圧搾小屋やエントランスが残るのもこのワイナリーの魅力の一つ。

 

 

15世紀の内装を残すエントランス 15世紀の内装を残すエントランス

自然とワインを愛する醸造家

もともと生物学者だったエデッィト・バーイ氏。自然とワインを愛する彼女は、研究者として生物学に向き合うことだけでは満たされず、やがてワイン造りの“科学”に魅せられるようになります。そして2002年、何かに背中を押されるようにブダペスト大学の醸造学部に入り、醸造とブドウ栽培を修めました。

デレスラで醸造家となるまでは、アルゼンチンのアルタ・ビスタを始め、フランスのジュラ地方のドメーヌ・ロレ、シャンパーニュのテタンジェなどで修業を積んでいます。

 

バーイ氏は、自然、気候、土壌、伝統と新しい技術を活かした、テロワールワインを造ることを目指しています。

醸造家 エディット・バーイ氏 醸造家 エディット・バーイ氏

テロワールを写し取る

自然、気候、土壌、それらを伝統と新しい技術を使いワインに写し取ることで、ユニークなワインを造ることを理想としています。

美しい景色がワイナリー名に!

シャトー・デレスラという名前は、「デレスラの丘」と呼ばれる丘陵地に由来します。古くからあるワイナリーの地下セラーはこのデレスラの丘の下に掘られており、また丘陵地のブドウ畑も「デレスラ」と呼ばれています。この丘からワイナリーの全てが始まったのです。

デレスラの丘 デレスラの丘

自然を尊重した栽培を実践

畑では伝統的な農法を行い、化学物質の使用は最小限にとどめています。

また、労働者として社会的弱者の雇用にも努めています。

美しい畑 美しい畑

二つの川が育むミクロクリマ

トカイのワイン産地は、夏は暑く冬は非常に寒い大陸性気候です。

さらに産地を流れるティサ川とボドログ川により、ミクロクリマが発生します。秋から冬にかけては朝方濃い霧が発生し、この霧が川から丘陵地を上へと登っていくことで、アスーを造るために不可欠な貴腐菌の発生を促します。

ボドログ川の様子 ボドログ川の様子

非常に複雑な土壌

自社畑が全体の70%、契約畑が30%からなる畑の土壌は、火山性が主体で非常に複雑です。

 

■自社畑の区画と土壌:

TELEKI(レス土壌)、NAPOS(Riolittuff土壌)、VARHEGY(安山岩、凝灰岩、褐色粘土)PECSI(褐色森林土壌)、SZEGI(Riolittuff土壌、沸石)ZSADANY(非固結岩)

 

■契約畑の区画と土壌:

ZAFIR(レス土壌)

火山性土壌 火山性土壌

果汁にこだわる

醸造においては、添加物を使用しません。

また、圧搾はブドウの自重でゆっくりと果汁を搾り取ります。こうすることで上質な果汁が得られ、ワインの質を上げることができるのです。

 

ワイナリーでは再生可能エネルギーを使う努力もしています(約10%)。