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フランス
フランス ボルドー

シャトー・ラフィット・ロートシルト

Chateau Lafite Rothschild

常に揺るぎないトップシャトーのひとつ

1855年格付けでトップに

シャトー・ラフィット・ロートシルトの歴史は13~14世紀頃にさかのぼりますが、評価が高まったのは17世紀、セギュール家による手入れが始まってからでした。当時の資料には各国の著名人がラフィットを評価する記載があります。その後1855年のメドック格付けで1級に格付けされ、1級のなかでもトップのポジションを与えられます。1968年にロスチャイルド家のフランス分家のジェームズ・ド・ロートシルト男爵がシャトーを買い取ります。第二次大戦時はドイツ軍の占領下に置かれましたが、1945年に一族はシャトーを取り戻します。そこから一族が品質向上の為、様々な取り組みを行い現在、5代目が所有しています。

春には藤の花が美しいシャトー 春には藤の花が美しいシャトー

シャトーに携わるメンバー

オーナー:エリック・ド・ロスチャイルド氏(5代目)

 

CEO:クリストフ・サラン氏

 

テクニカルディレクター:エリック・コレール氏

 

(前ディレクターのシャルル・シュヴァリエは2015年に退任)

 

エノローグ/醸造責任者:クリストフ・ コンジェ氏

 

ヴィンヤードマネージャー:レジス・ポルフィレ氏

堅実さの印象のシャトー・

シャトー・ラフィット・ロートシルトの円形の樽育成庫は、1987年、建築家リカルド・ボフィルの監督のもと、建設されました。2年目の樽育成庫として使用され、意表をつく八角形の設計が特徴的建物です。天井ヴォールトは16本の柱で支えられています。収容可能樽数は最大2200樽を誇ります。

 

 ラフィットは何かと話題が多い5大シャトーの中で比較的、堅実なシャトーの印象を受けます。畑はポイヤック地区の中ではほぼ一番北、サン・テステフに近い所に位置していますが、味わい的には、サン・テステフのタンニンのしっかりした骨格かっちりスタイルよりは、サン・ジュリアンに感じるリッチなスタイル寄りな印象があります。パーカーは「隠し切れない西洋杉のアロマや人を引き付ける鉛筆の削りかすの香りが含まれた、ポイヤックで最も香りが複雑で微妙な風味のワインを生み出している」という表現をしています。

 

 

ラベルはここ100年位は少なくともほとんど変更されておらず、わずかにPauillacの記載が枠の内外に移動したり、デッサンが少し変わっている位ですが、1985年にハレー彗星を記念して彗星、1999年には皆既日食のデザインがボトルの肩の部分にプリントされています。また、2005年は日照量と降雨量などが奇跡的な調和を生み出した年だったということで、太陽と雨雲の天秤のデザインがプリントされています。

 

近年は中国での人気が高まり、在庫が少な目、リリース後の価格が高値になる、という傾向が続いています。それもあってか、2008年ヴィンテージは、漢字の『八』がプリントされています。

「小高い丘」に位置する畑

畑は、シャトーを囲む丘陵、西側に隣接するカリュアド台地、そして近隣サン・テステフ村に位置する4.5ヘクタールの畑の三つに分かれています。ラフィットいう名前が、ガスコン語で「小高い丘」を意味する「La Hite (ラ・イット)」に由来するように、銘醸地メドックでさえ、基本平坦な畑が広がるボルドーにおいて、他に比べ少し小高い丘に位置しています。

 

土壌は細かい礫を特徴とする風積砂混じりの土壌で、底土は第三紀の石灰質。

伝統的手法を重んじる

伝統的手法を重んじ、厳格に収量を管理しています。また多くの農作業も手作業で行われています。化学肥料の使用はほとんど無く、わずかな堆肥を与えることにしています。基本的に、樹齢80年を超える樹は植え替えを行う事にしています。

ブドウ品種

栽培ブドウは、カベルネ・ソーヴィニヨン(70%)、メルロー(25%)、カベルネ・フラン(3%)、プティ・ヴェルド(2%) ブレンド比率は、基本カベルネ・ソーヴィニヨン 80〜95%、メルロー 5〜20%、カベルネ・フランおよびプティ・ヴェルド 0〜5% しかし、例外的ヴィンテージもあり、1994年は99%カベルネ・ソーヴィニヨン、1%プティ・ヴェルドで、1961年は100%カベルネ・ソーヴィニヨンでした。

収穫はすべて手作業で

収穫はすべて手作業で行われます。収穫時期には、国内外から労働者が集まり、理想的な時期の収穫が可能となります。

伝統を継承し、現代的手法も取り入れる

シャトー・ラフィットでは伝統を継承しつつ、現代的手法を取り入れる、という考え方を持っています。収穫したブドウは、区画毎に別々のタンクにて発酵を行います。使用するのは、オーク製の大型の発酵槽と温度管理されたステンレス発酵槽、の2種類が基本ですが、2010年に数10基の低容量の醸造タンクが増設されました。50~125hlのタンクで、メルローをより細分化した区画ごとに醸造を行っています。また、他のブドウにも、30~70hlのサイズのステンレスタンクを必要に応じて使用します。アルコール発酵が終わった後、フリーランをタンクから抜き、タンクの底に残った果帽を絞り、プレスワインを造ります。そして、マロラクティック発酵をタンク内で行います。熟成に使用するオーク樽は全てDBRグループの樽工房で作られたものを使用しています。各ワインの特性に合わせたレベルのトーストに調整された樽を使用しています。そして、12月にタンクごとに試飲を重ね、ファーストとセカンドを選定していきます。ブレンドは3月に行う1回目の澱引きのタイミングで行います。熟成期間は18~20か月。新樽比率は100%。熟成の間に、澱引きが繰り返しなされ、清澄は4~6個の卵白を泡立てたもので行います。ボトリングは例年6月に行います。