COLUMU コラム 『イタリアワインの賢人、サン・マルツァーノを語る!』

イタリアワインの賢人、サン・マルツァーノを語る!

イタリアワインの賢人が、プーリア州で人気上昇中のワイナリー『サン・マルツァーノ』を語る連載。
第三回目の賢人は日本のイタリアワイン第一人者、内藤 和雄ソムリエです。

第3回「ヴィーノ デッラ パーチェ」ディレットーレ兼ソムリエ 内藤 和雄 氏『EDDA』

イタリアワインの賢人 内藤和雄 氏

一言でいえば「エキゾチック」。プーリア州の白ワイン

EDDA
プーリア州は赤ワインの評価が高い産地ですが、白ワインも独特な雰囲気を持っていますね。
北部にはボンビーノ・ビアンコ種から造れるワインもありますが、一般的にはマルヴァジーア種やフィアーノ種から造られるイメージです。味わいを一言で言えばエキゾチック、例えば柑橘系のフレーバーが特徴的ですが、それはシチリアのものとは異なります。
ブラインドで試飲してもはっきり認識できる独特の味わいを感じます。

産地としてのプーリア州

内藤 和雄  氏
シチリア州がかつてそうであったように、プーリアのワイン造りにも近代的な栽培方法・醸造方法が流入、伝統的な考えが凌駕される勢いです。
栽培方法においては、いくら伝統的なアルベレッロ(株仕立て)が素晴らしいといっても、生産性の悪さから、減少の一途をたどっているのが現状で、混沌としています。

プーリアは世界中の数多あるワインのうちの一つとしてではなく、もっと産地としてのアイデンティや個性の明確化が推進されるとよいですね。シチリアワインのイメージを一変させたのは紛れもなくエトナ産ワイン。そのようなことがプーリアでも起これば、ワインの価値が必然的に上がってゆくと思います。

南部のサレント半島からはネグロアマーロ種やプリミティーヴォ種から偉大な赤ワインが産出されるし、北部には有 名なカステル・デル・モンテがあります。バジリカータやカラーブリア州と同じようにギリシャ統治時代から続く伝統産地で あるし、シチリア以上に掘り起こす価値のある産地であると思うのです。

EDDAテイスティングコメント ~EDDA によってもたらされる、『メロウ』な気分とは

ミネラルにまだ硬さはありますが、果実の味わいのバランスは素晴らしいです。
エキゾチックフルーツ、ワインを表現する言葉としてはあまり用いられませんが、 『メロウ』な印象。カッチリとしているが、どこか享楽的で、ゆるくてもいいよ、的な(笑)。

それと、『連れ去られるような』感覚も受けました。口にした瞬間、 シチュエーションが一気にプーリアになる。プーリアが何処にあるのか知らない人でも、おそらく南イタリアを想起できるようなエキゾッチックさがあります。

エキゾチックで思いあたる食材はイタリアではまず魚介ですね。カジキマグロをソテーまたはグリルする、付け合わせにトマトが添えてある。プーリアの海沿い のレストラン、新鮮な生の甘海老だけを盛りつけた一皿と、EDDAと共に味わってみたい…。そんな気分になってきます。
内藤 和雄 氏

今回お話しを伺った賢人 内藤 氏

内藤 和雄 氏

内藤 和雄 (ないとう かずお)氏

1964年、愛知県生まれ。日本でイタリアワインに精通する著名人として先ず名前の挙がる第一人者。 イタリアワインベストソムリエコンクールで初代チャンピオンに輝き、専門誌やワインスクールで はなくてはならない存在。西麻布のリストランテ『ヴィーノ デッラ パーチェ』をディレットーレ 兼ソムリエとしてとり仕切る傍らで、常にイタリアワインの普及に努める賢人です。

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