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【シネマ×ワイン】『道』(フェデリコ・フェリーニ)と、ほろ苦く美しい赤ワイン、ラ・バンディーナ ヴァルポリチェッラ・スペリオーレ

【シネマ×ワイン】『道』(フェデリコ・フェリーニ)と、ほろ苦く美しい赤ワイン、ラ・バンディーナ ヴァルポリチェッラ・スペリオーレ

映画好き&ワイン好きのライターがおくる「シネマ×ワイン」。今回はイタリアの映画とワイン、フェデリコ・フェリーニ監督の名作『道』と、ピュアでビターな味わいが魅力の「ラ・バンディーナ ヴァルポリチェッラ・スペリオーレ」をご紹介いたします。

みなさまこんにちは。アラサー趣味人こと、ささみです。
学生時代に映画に溺れ、年間100本以上は視聴しようと、大学図書館のシアタールームや名画座に入り浸っていたのも今は昔…、モトックスに入社してからはワインや様々なお酒に触れる楽しさも覚えました。

今回は、「シネマ×ワイン」をテーマに、映画好き&ワイン好きの私がおすすめする、映画とワインのマリアージュについて書いていこうと思います。

ご紹介するのは、フェデリコ・フェリーニ監督の『道』(原題 “La Strada”)と、イタリアワイン「ラ・バンディーナ ヴァルポリチェッラ・スーペリオーレ」です。 『道』は1954年公開と古い映画ですが、まだ観たことがない方にはぜひ観ていただきたい、本当におすすめの名作です。

■目次
このコラムに書かれている内容

映画『道』について
『道』、無垢で切ない愛の物語
涙なしには観られない…失って初めて気付く本当の気持ち
おすすめのワインは、ほろ苦くピュアなヴァルポリチェッラ・スペリオーレ
ワイナリー、テヌータ・サンアントニオと『道』の共通点
映画とワインのペアリング
ワイン・映画 商品情報

1. 映画『道』について

イタリア映画界の巨匠、フェデリコ・フェリーニ監督の作品です。
フィギュアスケートの高橋大輔選手が、2010年のバンクーバーオリンピックで『道』の楽曲を使われていたこともあり、日本でも曲は知っている!という方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
当時、高橋大輔選手のひたむきな演技に、私も思わず涙してしまいました。そういった意味でも、私にとっては思い出深い映画です。

作中で流れる楽曲「道」に限らず、作曲者ニーノ・ロータ氏の紡ぐ名曲の数々は、様々な映画の中で使用されています。特にフェリーニ監督とはタッグを組むことが多く、『甘い生活』、『8 1/2』、『カサノバ』は私も観ましたし、『ゴッドファーザー』の「愛のテーマ」もニーノ・ロータ氏の作品です。

2.『道』、無垢で切ない愛の物語

少しだけ、あらすじに触れたいと思います。
できるだけネタバレはしないようにしています。あらすじを知った上でもきっと感動できる、素晴らしい作品ですので、どうかご安心ください!

~あらすじ~

大道芸人のザンパノは、アシスタントのジェルソミーナと旅をしながら、日々の生活を続けていました。
道中、粗野なザンパノはジェルソミーナにつらく当たったり、厳しく叱ったりするのですが…、純粋な心を持つジェルソミーナは、ザンパノを信じて付いていくことをやめませんでした。そしてだんだんと、ジェルソミーナはザンパノと心を通わせていきます。

芸があまりできないジェルソミーナが一生懸命に覚えたのは、ザンパノから与えられたトランペットでした。 そのトランペットで演奏するのが、表題曲の「道」です。ジェルソミーナの吹く「道」はややつたないのですが、トランペットの郷愁をそそる甘い音色に、胸を締め付けられます。

(c)BETA FILM ALL RIGHTS RESERVED

3.涙なしには観られない…失って初めて気付く本当の気持ち

物語の後半、ザンパノはジェルソミーナを一人残して去っていき、それによってジェルソミーナはお金を稼ぐすべをなくしてしまいます。
数年が経ってザンパノが戻ってきたところで、ラストシーンを迎えるのですが、最後の場面は、涙なしには観ることができません。

——大切な人が自分のそばからいなくなって、その大事さに初めて気が付くこと。
普遍的なテーマですが、だからこそ胸に響くものがあります。
ジェルソミーナはもちろんザンパノも、日々を生きることに必死で、純粋な人だったからこそ、かけがえのないものが手のひらからこぼれ落ちるまで、その人への気持ちに気付くことができなかったのではないかと思います。

(c)BETA FILM ALL RIGHTS RESERVED

このきれいな瞳には、何度観ても引き付けられてしまいます。
ジュリエッタ・マシーナさん演じるジェルソミーナは最高にキュートです!

4.おすすめのワインは、ほろ苦くピュアなヴァルポリチェッラ・スペリオーレ

この映画に合わせたいのは、テヌータ・サンアントニオが造る、「ラ・バンディーナ ヴァルポリチェッラ・スペリオーレ」。
どこか切なさを感じさせる味わいの赤ワインです。
カシスのジャムやチョコレートのような甘い香りを持ち、口に含むと、ピュアな酸味や、ぎゅっと詰まった果実味、そしてどこか素朴でほろ苦い味わいをお楽しみいただけます。

このピュアでビターな味わいが、『道』の物語と重なって、映画を観る時間、そして見た後の余韻をより濃密なものにしてくれますよ。

5.ワイナリー、テヌータ・サンアントニオと『道』の共通点

「ラ・バンディーナ ヴァルポリチェッラ・スペリオーレ」をおすすめする理由は、味わいだけではありません。
映画『道』との共通点について、お話ししようと思います。

このワインを造るテヌータ・サンアントニオは、イタリア ヴェネト州に所在し、1963年生まれの長男・アルマンド氏をはじめ、ティッツィアーノ氏、パオロ氏、マッシモ氏の4兄弟によって営まれています。
兄弟それぞれが栽培、醸造、マーケティングなどの異なる役割を持ち、兄弟一丸となってワイン造りを行っているワイナリーです。

ワイナリー名は彼らの父、アントニオ氏と、ワイナリーの近くに祀られている昔の聖人、サン・アントニオから来ています。
聖人サン・アントニオは、家族を大事にしていた人で、片手に子供時代のキリスト、もう一方の手には「純粋」を表す百合の花を持っているそうです。

「家族」という身近な人を大切に思う気持ち、そして「純粋さ」、これらからも『道』のストーリーや登場人物たちを思い出して、ほろりとしてしまいます。

6.映画とワインのペアリング

「シネマ×ワイン」ペアリングのすすめ、いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介した、フェデリコ・フェリーニ監督の『道』、切なくも愛おしい物語と、美しい音楽は必見(必聴)です。
ピュアでほろ苦いストーリーを思いながら、同じ質感を持つテヌータ・サンアントニオの「ラ・バンディーナ ヴァルポリチェッラ・スペリオーレ」も、ぜひご一緒にお楽しみください。

映画とワイン、どちらも味わい深く、生活を素敵にいろどってくれるものです。
お仕事も家事も終わった平日のリラックスタイムに、または休日のとっておきの時間に、映画とワインのマリアージュで、素晴らしい時間をお過ごしください。

7.映画・ワイン 商品情報

(c)BETA FILM ALL RIGHTS RESERVED

映画
作品名:『道』
公開:1954年
カラー/モノクロ:モノクロ
時間:108分
発売元:WOWOWプラス
販売元:紀伊國屋書店
価格:本体価格\4,800+税
※Blu-ray&DVD好評発売中!
なお、「道」はAmazonプライムビデオチャンネルのシネフィルWOWOWプラスでも配信中。

ラ・バンディーナ ヴァルポリチェッラ・スペリオーレ

「テヌータ・サンアントニオ」のワイナリー情報はこちらから

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