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ワインのキホン

色でみるワインの種類

色でみるワインの種類

ワインは見た目の色で分類できます。赤、白、ロゼ、オレンジの4種類を解説。それぞれの色による違いの種類や熟成による色の変化もご紹介します。

ワインの色はどうやって決まる?

そもそもワインの色はどうして分かれているのでしょうか?

前提となるのはブドウの違いです。
ワインの原料となるブドウには「黒ブドウ」と「白ブドウ」がります。その名の通り、黒ブドウは果皮の色が濃く、白ブドウは果皮の色が淡いです。
果肉や果汁は黒ブドウでも白ブドウでもほとんど同じ色で、透明もしくはわずかに黄みがかっている程度です。
そのため果皮色がワインの色と必ずしもイコールというわけではありません。黒ブドウで造られる白ワインも少なからず存在しています。

ワインの色を決めるのは、果皮色に加えて「つくりかた(醸造方法)」です。
おおまかにいえば、白ワインは果汁だけを醗酵するのに対し、赤ワインは果皮を漬け込んで果汁に果皮の色を抽出します。
次の項目でそれぞれのワインの色について詳しく説明いたします。

ワインの色の違いは?

ワインの色は4種類に分けられます。それぞれをみていきましょう。

【赤ワイン】


ブドウの果皮色が濃い、赤ワイン用のブドウ(黒ブドウ)から造られます。
ワインは、紫色に近い赤色をしたものもあれば、赤褐色やレンガ色に近い赤ワインもあります。ブドウの種類によって、色の濃淡の違いはありますが、熟成するにつれ、茶色がかり色は薄くなります。収穫したブドウを皮と一緒に醗酵させる造り方をします。皮の色素成分がワインに移ることで赤ワインになります。
味わいは、辛口(ドライ)が圧倒的に多いですが、甘口の赤ワインもあります。

あわせて読みたい:赤ワインができるまで

【白ワイン】


ブドウの果皮色が淡い、白ワイン用のブドウ(白ブドウ)から造られることが多く、まれに赤ワイン用のブドウ(黒ブドウ)も使われます。
ワイン自体は、無色に近い淡く緑がかった黄色から、濃い黄金色をしたものまで 様々です。熟成するにつれ、色合いは濃くなっていきます。造り方は、収穫したブドウをつぶし、皮や種を取り除いて果汁のみを醗酵します。
味わいは、甘口から辛口(ドライ)まであり、冷やして飲むことが多いです。

あわせて読みたい:白ワインができるまで

【ロゼワイン】


黒ブドウのみを使う場合と、黒ブドウと白ブドウの両方を使う場合があります。
ワインはとても美しいピンク色をしていて、ブドウの種類や製法により、ピンク色の濃淡が変わってきます。
造り方は主に3つ。
①赤ワインと同じように、皮と一緒に黒ブドウを醗酵させ、ワインがピンク色に色づいたら皮を取り除いて造る方法
②黒ブドウをつぶし、ロゼ色になった果汁を絞って醗酵させる方法
③黒ブドウと白ブドウを一緒に醗酵させロゼ色のワインを抽出し、造る方法
味わいは、甘口から辛口(ドライ)まであり白ワインと同じく、冷やして飲むことがほとんどです。

白ワインと赤ワインを混ぜて造る方法もありますが、この方法はシャンパーニュ(シャンパン以外のヨーロッパでは禁止されています。

あわせて読みたい:ロゼワインができるまで

【オレンジワイン】


近年注目されているオレンジワインですが、簡単にいえば 「白ブドウを赤ワインと同じ醸造方法でつくったワイン」です。
原料となるのは白ブドウ。白ワインを造る際に取り除く果皮や種をそのまま果汁に漬け込んで醗酵せます。
果皮と種の中にある色素やポリフェノールなどが抽出され、オレンジや琥珀がかった色になります。

味わいは独特で、タンニンと酸味に個性のあるものが多く、白ワインに比べて渋みや苦みが強くなります。

ワインの色の見方

赤ワイン、白ワインとも、その色味には違いがあります。
どんな違いがあるのでしょうか?

【赤ワインの色味の違い】


① 紫:若いワインの色です。色味が濃く、青みを帯びた紫色をしています。
② ルビー:非常に鮮明で透明度の高い赤です。フルーティーで軽快なワインが多いです。
③ ガーネット:ブラウンやオレンジが少し入った赤色です。熟成が少し進んだワインやピノ・ノワールに多くみられます。
④ レンガ:オレンジと褐色が混ざったような色合いです。赤ワインの熟成が進むとレンガ色に変化してきます。
⑤ マホガニー:赤褐色や茶色にニュアンスが強めの赤。非常に古くなったワインや意図的に醸造させたワインにみられます。
⑥ 黒:非常に濃密で不透明な色です。濃厚な果実やタンニンが多く含まれています。

【白ワインの色味の違い】


① 緑:緑がかった色は若いワインや特定のブドウ品種にみられます。特にソーヴィニヨン・ブランは緑色のニュアンスが特徴的で、青リンゴやハーブのアロマをもちます。
② 黄色:一般的な白ワインの色です。黄色の幅は広く、レモンイエローからストローイエロー、ゴールデンイエローまで様々なニュアンスがあります。
③ 黄金色:熟成が進んだワインや樽熟成されたワインに多くある色で、高品質なワインが多いです。
④ トパーズ:熟成が進んだワインや甘口のワインに多く見られる色です。濃厚で複雑な風味をもちます。
⑤ アンバー:非常に熟成が進んだワインや特定の甘口ワインに多くみられます。

ワインの色が変化するのはなぜ?

ワインは製造年から長く寝かせることができるお酒です。
熟成することによってより一層ワインの複雑さが増し、香りや味わいの変化が楽しめます。
この変化は「酸化」によって生み出されます。その度合いによってワインの色も刻々と変化していきます。
赤ワインの熟成は、若いうちは紫がかった赤やルビーだった色が熟成することでオレンジがかった赤やレンガ色に変化します。
白ワインの熟成は、緑がかった色味から黄金色や琥珀色に変化します。
ロゼワイン、オレンジワインも熟成によって琥珀色に変化していきます。

熟成がうまくいけばとても美味しいワインになりますが、保存状態が悪いと劣化になってしまいます。
酸化が進みすぎて劣化してしまった場合、赤ワインはオレンジや茶色に、白ワインは黄色みが強くなってから茶色になります。

劣化させず熟成させるには保存環境が大切です。
ワインに最適な環境で保存することで、熟成を楽しむことができます。

あわせて読みたい:ワインの最適な保存方法って?

最後に

ワインの色といっても様々ありましたね。
自分の好みの色をみつけるのも楽しいですよ。
ぜひお試しください。

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